歯茎の腫れの原因は歯周病であることがほとんど
ただ、それ以外の原因によって歯茎が腫れることもあります。以下の項目でご紹介いたします。
歯周病以外の歯茎が腫れる原因
歯の根元に細菌が繁殖している
早急に歯科医院で治療を受ける必要があります。
親知らずの周りの歯茎の炎症
歯科医院に相談し、親知らずの抜歯を検討しましょう。
抜歯後に残った歯の破片が原因の場合
抜歯後に歯の破片が残り、それが歯ぐきの炎症・腫れの原因になることがあります。
歯科医院で取り除いてもらいましょう。
歯肉炎
お口の中を清潔にして、2~3日様子を見てください。腫れが続いたり、症状が悪化するようでしたらご相談ください。
もちろん、すぐに受診してくださっても結構です。傷の治癒を促す処置をします。
顎の骨・歯茎の腫瘍
稀なことですが、顎の骨髄炎、口腔がんなどによって歯茎が腫れることもあります。
歯科医院に相談し、その上で病院の口腔外科などへと紹介してもらいましょう。
歯周病が原因の歯茎の腫れを放置すると
このように、歯周病は歯を失う可能性のある病気です。歯を失う原因としては、虫歯よりも歯周病が多くを占めています。
症状がほとんど現れないからこそ、症状のないうちに予防に取り組むことが大切になります。
歯茎が腫れて痛いときの自分でできる応急処置
患部を冷やす
氷嚢やそれに代わるものを、頬の外から当てて冷やすと痛みが和らぎます。
ノンアルコール系のマウスウォッシュ、うがい薬の使用
ノンアルコール系のマウスウォッシュ、うがい薬による口腔内の殺菌も有効です。
アルコール系のものは腫れを悪化させることがあるので、避けてください。
しっかり休む
体調不良や過度のストレスなどで抵抗力が落ちていると、腫れや痛みも強く現れやすくなります。
栄養のあるものを食べ、心身を休ませることも、痛みの軽減のために大切です。
痛み止めを使用する
市販されている痛み止めも有効です。
特に夜間など歯科医院を受診できない状況で、眠れない・食べられないほど痛む場合には、この方法がおすすめです。
歯ブラシはやわらかいものを使う
炎症の原因となる細菌を除去するためにも、痛みがあっても歯磨きは必要です。
毛の硬い歯ブラシは歯茎への刺激が強いため、やわらかいものを使ってください。
歯茎の腫れを予防するには
「歯周病による歯茎の腫れ」または「それ以外の要因による歯茎の腫れ」のいずれの場合においても、以下のようなケアによる予防が可能です。
日頃から気をつけておきましょう。
丁寧で正しい歯磨きを
細菌などの付着は、歯茎の腫れの大きな原因です。歯の裏側、歯間、歯と歯茎の境目、奥歯の溝・裏側などを注意して磨きましょう。
また、食後はできるだけ早く歯磨きをしましょう。
歯周病菌への効果が期待できる歯磨き粉を
近年は、さまざまなタイプの歯磨き粉が市販されています。
歯周病予防のための歯磨き粉もありますので、そういったものを選ぶと良いでしょう。
自分に合った歯ブラシの選択を
奥歯の裏が磨きにくいと感じたときには、ヘッドの小さい歯ブラシに変えてみましょう。
歯ブラシの毛のタイプは、歯茎を傷つけないためにも、「やわらかめ」か「ふつう」をおすすめします。電動歯ブラシを使うのも良いでしょう。
選び方が分からないというときには、当院にご相談ください。患者様のお口に合ったものをご提案いたします。
どうしても食後に歯磨きができないときは、ゆすぐだけでも
お仕事や家事などで、どうしても食後に歯磨きができないときもあります。
そういったときには、口をゆすぐだけでも細菌を洗い流す効果があります。