当院ではセレックシステムによるCAD/CAMセラミック治療を行っています
セレック(CEREC)とは
セレックシステムとは、コンピュータ制御によって、セラミックブロックから修復物(詰め物・被せ物)を設計・作製するCAD/CAM技術です。医療先進国、ドイツで誕生しました。
従来の印象材を使った型取りは必要なく、お口の中をスキャンした情報をもとに修復物を作製することができます。精密性は向上し、修復物の作製にかかる時間も大幅に短縮されました。
当院では、セレックを10台完備しております。
セレックシステムにはこのような特徴があります
印象材を使った型取りが不要
粘土状の印象材を使った型取りは不要です。
代わりにお口の中をスキャンすることで、数分でその形態の情報を正確に取り込むことができます。
高品質のセラミックブロックを使用
規格生産された高品質のセラミックブロックを削って修復物を作製します。そのため、品質にムラがありません。15年後の残存率は手作業でつくるセラミックの修復物1.5倍、90%以上にものぼります。
もちろん、金属アレルギーの心配もありません。
通院回数が少ない
口腔内のスキャンから修復物の被せ物の取り付けまで、最短1日で完了します。
※噛み合わせなどを考慮して設計図の微調整が必要になった場合などは、後日の取り付けとなることもございます。
セレックのCAD/CAMセラミック治療はこのような方におすすめ
- 印象材を使った型取りが苦手な方、不安な方
- セラミックの修復物を長く快適に使用したい方
- 金属アレルギーの方、金属アレルギーが心配な方
- 頻繁に通院する時間のない方、治療をお急ぎの方
通常のセラミック治療と当院のCAD/CAMセラミック治療の違い
強度の違い
金属のフレームにセラミックを焼き付けるメタルボンドと異なり、CAD/CAMセラミックは、規格生産されたセラミックブロックから削り出して作製します。ムラのない、高い強度を持つ被せ物に仕上がります。
歯の接着が強いのでむし歯リスクが低い
CAD/CAMセラミックを取り付ける際には、専用の強力な接着剤を使用します。そもそもが精密なつくりである被せ物と支台歯が一体化することで、隙間や段差が生じず、むし歯リスクを抑えることができます。
細菌が付着しにくい
メタルボンドは、内側に使用される金属の帯電性により、細菌が付着しやすくなっています。
対してCAD/CAMセラミックは、金属を使用せず、さらに精密で滑らかな表面構造から、細菌が付着しにくくなっています。
歯茎が黒ずむことがない
CAD/CAMで使用するセラミックには、金属が一切含まれていません。金属を含むメタルボンドでは起こり得る、金属の溶け出しによる歯茎の黒ずみの心配がありません。
金属アレルギーの心配がない
内側だけではありますが、メタルボンドには金属が使用されています。少しでも金属がある限り、金属アレルギーのリスクが残ります。
一方でCAD/CAMのセラミックには、一切の金属が使用されていません。金属アレルギーの方も、金属アレルギーが心配という方も、安心してご使用いただけます。
セレックで可能なCAD/CAMセラミック治療の種類
オールセラミッククラウン
セラミックのみで作るクラウン(被せ物)です。
白く自然な美しさが再現され、天然歯との見分けが困難なほどです。
汚れが付着しにくいため虫歯・歯周病リスクを抑えられ、金属アレルギーの心配もありません。高い審美性だけでなく、身体にも優しい被せ物です。
また、適度な柔軟性があるため、噛み合う歯を傷めません。
e-max
セラミックの一種、「ガラスセラミック」で作る修復物です。
詰め物にも使用できますが、その透明感を活かして前歯に使用されることが多くなります。
オールセラミックより高い強度を持ちます。
ジルコニアセラミッククラウン
人工ダイヤモンドとも呼ばれるジルコニアを内側に、セラミックを外側に使ったクラウンです。
圧倒的な硬度を持っているため、強い力のかかる奥歯にも安心して使用できます。
オールセラミッククラウンやe-maxの被せ物と比べるとやや審美性に劣ると言われていますが、それでも天然歯に近い自然な美しさをもたらしてくれます。
セラミックインレー
セラミックでつくるインレーです。奥歯の小さな虫歯を削った後などに使用します。
口を開けたときに見えても、まず詰め物をしているとは分かりません。
また、天然歯との境目も段差や隙間のない滑らかな仕上がりになりますので、汚れが溜まりにくい・虫歯になりにくいといった効果も期待できます。
セレック治療のよくある質問
どんな詰め物、被せ物でも、セレックで対応できるのでしょうか?
はい。セラミック(ジルコニア、e-max含む)を使った詰め物、被せ物でしたら、基本的にセレックで対応が可能です。
最短でどれくらいで取り付けまでが完了しますか?
スキャンから設計・作製、取り付けまで、最短1日で完了します。
ただもちろん、虫歯や歯周病など、先に治療すべきものがあればそちらが優先されます。また、スキャンしたデータに、噛み合わせなどを考慮した微調整が必要な場合、特殊な色付けが必要な場合などは、取り付けが後日になることもあります。
セラミック治療の良さは、どんなところですか?
天然歯と見分けがつかないほどの審美性が再現できる、治療直後の白さが長持ちする、経年劣化が少ない、金属を含まないため歯茎が黒くなったり金属アレルギーが発症・悪化することがないなど、さまざまな良い点があります。
セレックシステムは、このような特徴があるセラミック治療を、品質を維持しつつリーズナブルに提供することを可能としました。
セラミック治療の後に歯茎が黒ずんだという話をききましたが、本当でしょうか?
内側に金属を、外側にセラミックを使用した「メタルボンド」という被せ物は、一般的にセラミック治療に分類はされますが、金属を使用しているため、歯茎が黒ずむことがあります。
また、神経を除去した歯に被せ物を取り付ける場合には、被せ物の下に「コア」という土台を設置する必要があります。このコアに金属を使用した場合、やはり同様に、セラミック治療とは一般的には言われるものの、金属の溶け出しが起こり、歯茎が黒ずむことがあります。
見えないところにも金属を一切使わない、メタルフリー治療をおすすめします。